終演
一応今は他担のわたしが、すかさずお気持ち表明するのもどうかと思う。
それでも書かずにいられなかったのは、あの頃の自分の気持ちが浮かばれないから。
2年半前、わたしは紛れもなく、彼を待っていた。
わたしが今の担当との掛け持ちを始めた半年後、圭人はいなくなった。
「必ず帰ってくる」
「Hey!Say!JUMPに見合う男になる」
この言葉を残して、彼は旅立った。
時折ブログで報告してくれる近況はすごく生き生きしていて、こんなに自信に満ち溢れた彼は見たことがないと思うほどだった。
そして、不安になった。
彼は本当に、卒業したら帰ってきてくれるのか。
山田くんがやっぱりまた怒っていて、君しか信じられないになった。
逆かな。
彼しか怒れないことを分かっていてやってくれたのかもしれない。
少なくとも、カメラの前で、昔親友だった男を「自分勝手だ」とこき下ろせるくらいには、きちんと納得する話ができたんだろうことにひとまず安堵した。
実際、彼の性格上、きっと遅かれ早かれこうなることはなんとなく想像はついていた。
彼が、アメリカで自信持てるレベルの武器を得たら、アイドル業なんて簡単に捨てていってしまうことくらい予想ついていた。
だけど、
「Hey!Say!JUMPに還元できるものを得てくる」
と言われたらこちらは否定できないし、
「2年で絶対卒業して帰る」
というあなたのわがままに納得して、2年待った。
退っ引きならない事情も込みとは言え、
「こっちでもう少しやりたいことができたからまだ帰れない」
と言われて、半年待った。
やっと帰ってきたと思ったらいきなりこれで、
2年半、好きだったものと違う形になってしまったHey!Say!JUMPを見続けてきたこちらの気持ちはどこへ行ってしまうのだろう。
どこへ行くと思って、彼はこの決断をしたのだろう。
「自分の人生について考えることが多くなった」
と彼は言った。
彼の人生の選択次第で、8人の人生が簡単にひっくり返ってしまうことには、思い至らなかったのだろうか。
グループってそういうことだ。
彼らは10代のうちにデビューしたから、成長と同時にやりたいことが変わって、グループから離れたくなることがあるのも仕方ないと思う、というのはわたしの持論。
これは10代でデビューした全てのグループに思っていることだけれど。
だけど、彼が留学の決断をしたのは20代半ば。
「戻ってくる」と言えば、8人とファン、そして関係各所はそのつもりで待ってくれることくらい想像できる年齢だ。
自分勝手というより、無責任。
正直、
所属しながら立派に役者やってるメンバーの前で、
山田の隣で、裕翔の前で、
その場所でよくそんなこと言えるなと思ってしまった。
「Hey!Say!JUMPに還元できるようなものを得る」
と言った。
少しでも当初の目的を果たそうとは思わなかったのか、
彼一人の人生なら好きにしてくれていいのだ。
8人を振り回しておいて、あまつさえ頭を下げさせて、
正直ひとつも納得していない。
圭人くんの悪いところ全部出たみたいなこの決断はわたしには理解できないし、
それを最終的には許せてしまったJUMPくんたちの、表に見えない本当の部分での繋がりもきっと、わたしには汲み取れないし、片鱗に触れられたとて理解できないんだろうと思う。
圭人くんが帰ってきたらまたJUMPに出戻ろうと思っていたわたしが、8人をいちばんに愛することはこの先きっとない。
もう一度抱き締めたかったわたしの青春の象徴みたいな景色は、もう見られない。
全然許してない。
全然許してないけど、全部全部捨てていったからには、世界で一番幸せになってください。
この文章が、懐古厨乙wwwと言われるくらいには幸せになってください。
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